2017年10月5日木曜日

葛飾通勤寮の見学に行ってきました

葛飾区手をつなぐ親の会・教育部会のブログとしては、久しぶりの投稿になります。

先日、教育部会のメンバーで
社会福祉法人原町成年寮さんの葛飾通勤寮の見学に行ってきました。

通勤寮とは、宿泊型自立訓練施設で
・15歳以上の知的障害を持つ人
・一般就労している、あるいは一般就労可能で、継続して働くことができる人
が、3年間の入寮によって社会生活を身に着け、自立に向けた訓練を行う場所です。

立石にあった築40年の通勤寮が、堀切に移転し
とてもスタイリッシュなデザインの通勤寮に生まれ変わりました。
外観や内装については、原町成年寮さんのホームページをご参照ください。

あまりにもきれいで、見学した私達はとにかく「すごーい!」の連発。
「自分がここに住みたいくらい...」という声しきり でした。


受給者証を取得して利用する福祉サービスであるため家賃はかかりませんが
食費や光熱費は自分のお給料から工面して支払います。
そういうお金の管理も支援を受けながら学び
自分で生活を組み立てていくことができるように訓練していくわけですね。

食事は提供されますが、掃除や洗濯など自分の身の回りのことは自分でしなければなりません。
掃除機や洗濯機もそうですが、入浴も共同の浴室を順番に利用します。
集団生活のルールに従うというのも、社会で生きていくためには大切なことです。

ほとんどの方が 高校を卒業と同時に入寮すると伺い
卒業して就労するだけでも生活の大きな変化なのに
それと同時にこんなにきちんと管理された生活を強いられるのはかなり厳しいのでは... とつい親目線で考えてしまったのですが
支援者の方のお話では
何でも親にやってもらう生活が身についてしまった後で、切り替えるのはとても大変
ということなのでした。

だからこそ、入寮に当たっては本人と面接の上
寮生活の内容を理解し、納得した上で、本人に入寮の意志があることが条件となっているのだそうです。
親が入れたいと思っても、本人にその気がなければ続かないからなんですね。

パンフレットに「親と子の”自立”をサポート」と書かれているのですが
子どもを入寮させることで、親も子離れしなければならない ということなのでしょう。

3年後卒寮して、グループホームに入ったり、一人暮らしをしたり
次の生活の場は人によって違うようですが
とにかく社会に出て自立するために支援を受けながら訓練をする場としては
とても素晴らしい、ありがたいサービスだと感じました。

参加者からの「将来の自立に向けて、親として子どもにどういうことを教えていけば良いでしょうか?」という質問に対し
説明をしてくださった支援員の方からは
・お金の管理の練習をする(おこづかい帳をつける)
・買い物ができるようにする
  親に出された洋服を着るだけでは、自分のサイズもわからない。
  TPOに合った服装も学べない。
・役割を果たすようにする(お手伝いをさせる)
・自分のものを自分で管理できるように。洋服を畳む等
・時間を守る
・電車に乗れるようにしておく
・自分の楽しみを見つける(余暇活動)
・危機管理 自分で自分を守る術を身につける
  怖い目に合ったら、どこに・誰に助けを求めたらよいか。
  例えば、ヘルプカードを持たせてそれを見せる等
ということを教えていただき、大変勉強になりました。

教育部会としては、今後もいろいろな施設見学の機会を設けていきたいと思います。
会員の皆さんのご参加をお待ちしています。

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